おそろしい夢を見たぜ。性格がヤバくてアホ。それでいて若い男がいて、そいつは俺を事件に巻き込んだ。俺の仲間という設定だった。
ロの字型の大通りの内側に、ロの字型の住宅街の道がある。
その回の字の中央に、とある施設がある。
そいついわく、「住宅街の中だから、警察の足止めになる」と言ってその施設を俺と一緒に襲撃した。
ヤバイアホに「辞めよう、どうせ来るだろ」と言ったけど聞いてくれなかった。
襲撃といっても、入るやいなや悪態をつき、「ココは俺達が乗っ取ったー!」とのたまう。馬鹿な悪役みたいなことを言っていた気がする。
その後、夢の中の意識が途切れて、また意識が戻った。
俺は誰かを殺害したらしい。
一緒に襲撃したはずのヤバイアホはいなくなっていた。俺はアイツを殺ったのか?刃物で刺殺したという記憶だけが残り、俺はとある施設を出て走った。
とりあえず逃げた。
回の外側にはもう警察官が駆けつけているのが見えた。
ヤベーと思ったが、走らずに普通に歩いて普通を装った。
民間人がいたからだ。
民間人に紛れて、歩道にある自転車の侵入を妨害するガードレールみたいなヤツに両手をついて、立ちながら腕立てみたいなことをして、ふざけながらやり過ごした。
警察官は俺に見向きもせずに、近くをすれ違って施設へ向かっていく。
ハラハラして、面白くて、しょうがなかった。ここにいるのは危険なので、警察官が見えなくなるまで遠くに行ったら、早速反対側に向かって走り始めた。
すると野次馬の禿げたおっさんが、話しかけてきた。
手には緑色のセラミック包丁を持っていた。
「今回の犯人も気の毒にね。俺も昔ヤッちまったことがあってな、気持ちがわかるんだ。死体は家に隠して生活してる」と言ってきた。
またヤベーのが現れたなと思ったが、逃げるプランのなかった俺は、そいつと組んだ。
事情を話しながら回の外側へ外側へと走った。
山を越えることにして、山道を走る。
向かい側からくる人が見えるたびにヒヤヒヤした。すれ違って何も言われなくてホッとした。
向かい側から今度は若い男女が来た。険しい山道なのに珍しいなと思った。
夢の中なので変な道だが、高低差があり、自分のいるほうが低い。
男女
───┐俺ら
└───
図で表すと、こんな道である。
先に女が通行してくるようだ。
俺とおっさんは、かがんで道を譲った。
女が上を這って乗り越える。さっさといかず、だらだらと越えていく。嫌がらせだと思ってイライラした。
ようやく女が後ろ側へ行った。男も這って乗り越え始めたが、先ほどの女よりもダラダラしている。オッサンがぶつぶつ文句を言ってキレ始めている。
刺激してバレたらヤバイので、俺は落ち着かせた。ようやくクソカップルが通り過ぎていった。
意識が細切れになり、気づいたらオッサンと俺は山道を越えたみたいだ。
しかし、まだ回の字型の街の内側にいた。
ここは迷路なのか?少し怖くなってきた。
まっすぐ回の字の外側へ進むと、交差点に。左側の奥に警察官が沢山いた。
オッサンが左側へ行こうとする。
「やめろそっちは警官がいる」
オッサンは、「まじで?」と答えて渋々左側へ行くのを諦めた。
この時のオッサンには、警官が見えていないようだった。沢山いるのに。
後ろの遠くの方にも、警官が現れた。
引き返すのはヤバイと思った。交差点の右側の道は消えていた。まっすぐ進むと、また警官が見えてきた。
ヤバイな、囲まれている。
俺はしばらくこの近くで休んでやり過ごそうと思った。
オッサンは、少し引き返して、右に曲がろうと言って、俺の返事も待たずに進んでしまった。
さっきの交差点で左側の奥に警官がたくさんいた。引き返して右に曲がると、その道に出てしまう―――。
「やめろ、そっちは居るぞ」と言ったが、疲れていて声が小さかったのか、オッサンは進み続ける。自分もなぜか、オッサンについていってしまう。
警官に見つかった。オッサンと一緒に逃げた。
良い逃げ道があるらしいのか、オッサンは少し自信があるみたいだった。
施設の方向へ走っていく。そっちは回の内側だろ?と思ったが、仕方なくついていく。
とても高い建物があった。その敷地の中へ、塀を乗り越えて入る。
建物の外側にくっついた手すり状のはしごを登っていく。
かなり高い位置まで登ったら、目の前にデカイ階段みたいな道が現れた。
登りにくいが、両手を伸ばして段差を掴み、よじ登る。
これを何度も繰り返す。後ろから警官が登ってくる。距離が詰まる。ヤベーよオッサン、大丈夫か?
オッサンは無言だった。
ひたすら必死に建物外壁の高いところへと、奥へと、進んでいく。
警官の手が俺の足に届きそうなくらい迫ってきた。
疲れもたまり、乗り越えるのにだんだん時間が掛かるようになっていたみたいだ。
オッサンが「あそこに逃げるんだ!」と言って、建物のとても高いところ(頂上じゃない)にあいた四角形の穴を指差した。
人が一人だけなら窮屈感なく通れる程度の、下向きにあいた穴だ。
怖かったが、逃げるためにはそこに入るしかない。オッサンと共に入った。どっちが先に入ったかは覚えていない。
警官は穴の行方を確かめたいのか、あるいは穴の安全性を確かめたいのか、まだ入ってこないようだ。
穴を降りると先に進める構造になっていた。入り組んでいるし分岐点も沢山ある。
この角ばったパイプ状の道は建物のどこにつながっているのか考えると、怖くなってきた。
結局建物で追い詰められていることに変わりないからだ。警官も後ろからゴオンゴオンと音を鳴らしながらこちらに向かってくる。
オッサンは逃げ切る自信があるのか?振り返ってオッサンの顔を見ると、顔が真っ暗になっていた。表情が読み取れない。
恐ろしさがピークに達して、夢から覚めた。
7時を少し過ぎていた。喉が異常に乾いていた。